主催:応用物理学会/日本光学会/微小光学研究グループ

第115回微小光学研究会

「色々なレーザー: 誕生から50年」

開催趣旨: 2010年冬季オリンピックの開催地バンクーバーにあるSimon Fraser大学で晩年非常勤教授を務めたT.H. メイマンは、同大学を含め複数の大学から名誉博士号を授与されていますが、物理学関係だけでなく(Simon Fraser大学からは名誉法学博士)、Royal College of Physicians and Surgeons(医科大学)からフェローの称号も受けているそうです。レーザーは今や、この医療応用を含め、様々な分野で広く応用されています。

 ローマオリンピックが開催された年(1960年)に、メイマンが発振に成功したルビーレーザーは手のひらサイズの小さい装置でした。メイマン著“The Laser Odyssey”によると、メイマンの顔の前に置かれた大きな螺旋状フラッシュランプの有名な写真(研究会資料に掲載予定)は、初めて発振に成功したルビーレーザーではなく、プレス発表のためにカメラマンが選んだ別の(メイマンが実験のために準備した3種類のフラッシュランプの別の一つを使った)レーザーだったそうです。メイマンの抗議に対してカメラマンは、「あなたは科学をやるが、私の仕事は写真を撮ることだ」と言ったそうで、“He was right !”とメイマンは書いています。

 ルビーレーザー発振から50周年にあたる今年は、レーザー関係の様々なイベントが企画されているようです。本微小光学研究会では、今回の第115回研究会で「色々なレーザー:誕生から50年」と題し、霜田先生の特別講演を始めとして、9件の御講演をお願いしました。お忙しい中、御講演をお引き受け頂いた講師の方々に御礼申し上げます。

「色々な」には、“色”の見える可視光だけでなく、赤外、紫外のレーザーも含まれており、応用分野も様々です。これまでの50年に加え、今後の展望も含めて、活発なご議論を頂ければ幸いです。


第115回研究会担当委員:中島 啓幾、小川 賀代、姚 兵、渡辺 俊夫、波多腰 玄一 (記)

last update February 20, 2010

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