主催:応用物理学会/日本光学会/微小光学研究グループ

第134回微小光学研究会

「微小光学とビッグデータ」

開催趣旨: 計測データや各種情報のデジタル化,計算機の処理速度向上,および高速ネットワークの整備が進んだことによりもたらされる大規模な“data”に対して,新ビジネスの創造や新しい社会インフラ構築の起爆剤として期待が高まっている.だが,「そもそも“data”とは何であって,何故ビッグデータから新しい情報がもたらされるのであろうか?」という素朴な疑問が,本研究会を企画した背景にあった.

 英々辞典では,“data”は“facts or information”とあっさりと定義されていることが多いが,規格的な観点からは,“A reinterpretable representation of information in a formalized manner suitable for communication, interpretation, or processing.”(国際規格ISO/IEC 2382-1),「情報の表現であって,伝達,解釈または処理に適するように形式化され,再度情報として解釈できるもの」(日本工業規格JIS X0001)と明確に定義されている(Wikipedia参照).「情報の表現」という言い回しがいかにも規格らしい表記であることはさておき,「再度情報として解釈できるもの」という“data”の意味付けは腑に落ちるところである.“data”のもつこの性質により,母集団が大規模になった時には,これまで思ってみなかったような新しい情報が次々と引き出されてくるのであろう.

 また,データとは過去の痕跡であり,現在そのものであり,そして未来を予見するための素材との見方もできる.デジタル情報という一面に加えて,時間軸を意識してデータを扱うことも重要な視点であろう.

 本研究会では,「微小光学」という切り口でビッグデータとの接点を設定した.「微小」と「ビッグ」が如何にも相反的で違和感を覚える方もいるかもしれないが,微小な世界にも(微小だからこそ)大規模なデータは存在するのであり,その心配は全く無用である.各講演の概要は “Scanning the Issue”(目次の次ページに記載)に譲るが,データ工学という観点での基調講演に始まり,情報処理ハード技術,センサー関連技術,画像計測・処理技術,生命科学分野での応用など,幅広いテーマで研究会を企画した.各講演内容に刺激を受けることで,自らが有する過去から現在に渡るビッグデータの再構築を進め,未来世界を想像しながら研究テーマやビジネスの創造に役立てていただければ幸いである.


第134回研究会担当委員:杉原興浩,岩本敏,半田祐一,水本哲弥,井藤幹隆(記)

last update November 16, 2014

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