主催:応用物理学会/日本光学会/微小光学研究グループ


第129回微小光学研究会

グリーンフォトニクスの新展開

日時 : 2013年7月24日(水) 10:00〜17:00

場所 : 慶應義塾大学 日吉キャンパス 来往舎 シンポジウムスペース
            (横浜市港北区日吉4-1-1)      会場付近地図

交通 : 東急東横線、東急目黒線、横浜市営地下鉄グリーンライン 「日吉駅」徒歩1分

プログラム(pdf:334KB)         【講演概要】

10:00〜10:10  開会の挨拶
 
10:10〜10:40  ダイナミック光パスネットワーク 〜持続的発展可能な情報社会へ向けて〜
並木周, 石井紀代, 来見田淳也(産総研)
10:40〜11:10  スーパーコンピュータ「京」と将来の光伝送
安島雄一郎(富士通)
11:10〜11:40  グリーンデータセンターを指向した光スイッチ
浜本貴一(九州大)
11:40〜12:50       昼食休憩(70分)
 
12:50〜13:30  【特別講演】SDN - 新世代ネットワークアーキテクチャのインパクト
三上哲郎(日立電線ネットワークス)
13:30〜14:00  光ディスクのアーカイブ応用の必然性と重要技術
松本郁夫(ふじわらロスチャイルドリミテッド)
14:00〜14:30  微小光学素子に適用可能なポリイミド系光機能材料の分子設計と光学特性
安藤慎治(東工大)
14:30〜15:00  レーザーバックライト液晶TVの開発
新倉栄二(三菱電機)
15:00〜15:20       休憩(20分)
 
15:20〜15:50  グリーンエンジン点火を目指したVCSEL励起マイクロレーザーの研究
常包正樹,平等拓範(分子研)
15:50〜16:20  窒化物半導体を用いた人工光合成システム
四橋聡史(パナソニック)
16:20〜16:50  可視光レーザーによるグリーン技術 〜ディスプレイ、照明から植物工場まで〜
山本和久(大阪大)
16:50〜17:00  閉会の挨拶



講演概要
1. ダイナミック光パスネットワーク〜持続的発展可能な情報社会へ向けて〜
並木周, 石井紀代, 来見田淳也(産総研)
情報通信ネットワークの消費エネルギー問題を解決し、リジリエンシーの高いネットワーク技術を創出するべく提案された新技術「ダイナミック光パスネットワーク」を紹介する.その中で,ダイナミック光パスネットワーク実現に必要なデバイス等の要素技術を詳説する.
2. スーパーコンピュータ「京」と将来の光伝送
安島雄一郎(富士通)
2011年,演算性能ランキング世界一位を獲得したスーパーコンピュータ「京」のアーキテクチャ,消費電力,要求される信頼性について紹介し,演算部に光リンクの導入を見送った背景を示す.一方で,今後のさらなる高性能スーパーコンピュータには,光伝送の導入が期待されるため,大規模スーパーコンピュータ設計の立場から,光技術に対する展望を述べる.
3. グリーンデータセンターを指向した光スイッチ
浜本貴一(九州大)
多数の伝送チャネルを波長と空間を用いてスイッチすると,波長変換は原理的にエネルギー消費を伴う.波長の代わりに複数の導波モードと空間を用いて多数のチャネルをクロスコネクトする新しい集積型光モードスイッチについて紹介する.
4. SDN - 新世代ネットワークアーキテクチャのインパクト
三上哲郎(日立電線ネットワークス)
現在のIP Networkは,ヘッダに含まれる宛先情報に基づいてパケットをルータで次々に中継するが,IPアドレス数が膨大になればルートの組み合わせも膨大になり,かつパケット棄却率も大きくなって消費電力が増える.物理レイヤのルータからスイッチング機能と上位のルート制御機能を分離してこれらも問題を解決する,Software Defined Network(SDN)について紹介する.
5. 光ディスクのアーカイブ応用の必然性と重要技術
松本郁夫(ふじわらロスチャイルドリミテッド)
世界で流通するデータ総量が急激に増加する中で、アクセス頻度の低下したデータを管理するアーカイブシステムが省エネの鍵となる.ここでは各種ストレージ技術との比較を通じて,近年の光ディスクの高信頼化や大容量化が導くアーカイブ応用への必然性と今後の展望を述べる.
6. 微小光学素子に適用可能なポリイミド系光機能材料の分子設計と光学特性
安藤慎治(東工大)
フッ素含有ポリイミドを中心とした耐熱性ポリマー光学材料とそれらを用いた有機・無機ハイブリッド材料の光学特性制御について概説するとともに,微小光学部品への応用を紹介する.さまざまな分子設計により特性が大きく改善されたポリマーが開発され,一部は光導波路部品として実用化されている.
7. レーザーバックライト液晶TVの開発
新倉栄二(三菱電機)
世界に先駆けてバックライト光源に赤色レーザーを用いたレーザーバックライト液晶テレビ「LASERVUE」のバックライト構成,及び色再現性などの優れた特徴について明らかにする.レーザー光源を用いるが故に生じる技術課題と解決法についても詳説する.
8. グリーンエンジン点火を目指したVCSEL励起マイクロレーザーの研究
常包正樹,平等拓範(分子研)
次世代の自動車用高効率エンジンの点火方式として光ブレイクダウンによるレーザー点火が期待されている.本報では,波長の温度依存性の小さいVCSELを励起光源とし,マイクロレンズアレイと組み合わせたマイクロレーザーモジュールシステムを試作し,その評価を行った.
9. 窒化物半導体を用いた人工光合成システム
四橋聡史(パナソニック)
人工光合成は化学分野で研究が進められてきたが著者はH2発生を抑えCO2還元に必要なエネルギーを与えるGaNを光電極として用い光照射によるギ酸生成を実現した.すべて無機材料で構成する光電極/金属触媒の設計指針について紹介する.
10. 可視光レーザーによるグリーン技術−ディスプレイ・照明から植物工場まで−
山本和久(大阪大)
可視光レーザーを用いたレーザーディスプレイは,広い色再現範囲を有していることに加え,小型,超低消費電力という特徴がある.可視光レーザーによるグリーン技術として,ディスプレイおよび照明応用について,現状および将来展望を含め概観する.
last update July 12, 2013

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